草原が揺れる 朝の光

羊達が眠る 静けさに

少年は 目を凝らす

霞む丘の 向こう側

風が囁く 遠い声

名前を呼ぶような 響き

空に浮かぶ 雲の形が

知らぬ文字を 描いていく

不思議な光が 踊る森へ

足が勝手に 向かっていく

この胸に広がる ざわめきは

夢か幻か 現実か

羊達が振り返る 瞬間

一筋の光が 地を裂いた

少年の手には いつの間にか

銀の笛が 握られてた

胸を震わせ 吹いた笛

風と響き合う 透明な音

少年の瞳に 映る世界

広がる景色は まだ知らない

草原には 足音だけが

光の跡を ただ追いかけ

少年は静かに 立ち尽くす

秘密を胸に 抱えたまま