さびしさに口笛を 刻んだ夜 下り坂
街灯の影帽子 海の底沈む
風が遠くうなり(歌う声は近く)
耳を澄ます 夜汽車の音
暗い闇の星が(青い琴の星が)
窓の向こう 掛け違えた
忘れたものを迎えに来ていた
黙り込んで 雲間眺めてる
光が散らばる白地図の中に
波をたてて銀河がゆれる 高く跳ねて
戸惑い この身を乗り出したら
明るく白んでいく 宇宙が
(まるで幻燈のような)溶けるように滲み渡っていく
(箒星を見つめ)指の先で繋いだら
さびしさに口笛を 楽の音や 草花の香
泣き出しそうな顔を露が掠めて
灯りの中 渚の水面見送った
霧が晴れたらどこへでも行こう
振り返ればまだ小さく在る
祈りや嘆きもいつしか沈んで
幸いに辿り着く 大丈夫
冷たい胸と熱った頬には
泪だけが跡を残している
夢から目覚めて足早に駆けた
点火(とぼし)忙しく光るように
逆さの星を映した