スクリーンに光を映すとき 君はいつも同じ映画を観たがる 何度観たって2時間後の同じシーンで 隣でありえないくらい泣くのは君なのに エンドロールで知らぬ間に触れる指先 心から零れてた言葉は「好きだよ」 アイスクリームと隣のシュークリーム 君は迷いはじめるときりが無かったね どれだけ悩んだって十分後君の両手には 二つのデザートが当たり前にあるのに そんな優柔でよく食べるとこも 好きだった好きだった 出会った日が別れた日が 今この刻も過去になるのが怖くて 君がいた頃の思い出たちは 君というパーツを見失って この狭い部屋の片隅に今も転がっている 君の髪を乾かしたドライヤー 僕の愛を融かす君怖いや How could I forget? 忘れられるわけがないだろう 笑えるほどにちっぽけな事柄で よく喧嘩をしていた二人だったね 胸の中では謝るのが早い僕だったけど なかなか言葉にするのが下手な僕だった そんな意地っ張りで強がりな僕が 馬鹿だった馬鹿だった 重い毛布 頭に被って眠る 息が絶えるほど胸が凍てつくこの夜は 君がいた頃の思い出たちを 拾い上げて箱の中に全部 大きな雫が輪郭を擦ってゆくのがわかる 君が置いてけぼりにしたリップ 忘れるために掴むこのピック How could I forget? 忘れられる気がしていた 思い出がカタチだけじゃないのは わかってたんだわかってたんだ わかってたんだよ こんなにも胸にこびりつくだなんて わかんなかったわかんなかった わかんなかったな スクリーンに光を映し出した 何気なく君の好きなあの映画を観はじめた 懐かしくなって二時間後いつものシーンで 初めて僕は涙を流した 泣いていたのは僕一人だったんだ 隣で泣いてる君はもういなかった エンドロールで無意識に手を伸ばす先で 心から零れてた言葉は「会いたいよ」