澄んだ空気に包まれた東京の街並みが
夜の闇に溶けてゆく
君を思い出すたび、冬の風が頬を刺す
街路樹の影が揺れるそのたびに、君の声が聞こえそうで
君がいないこの街で、僕は何を探しているのか
冷たい夜風に紛れて消えていった君の香り
いつかの約束が儚く輝く星のようで
手を伸ばしても触れられないけど、僕はまだここにいる
ネオンの光が揺らめく銀座の並木道を
ただ一人、歩いている
どれだけ歩き続けても、君がいたあの場所には戻れない
東京の冬が、すべてを白く包み隠していく
夜の帳が降りて、街は静かに息を潜めている
君と見上げた星が、今もこの空で瞬いているなら
寒さに凍えながらも、心の奥底で
君との思い出だけが、まだ温かいままで
いつかこの街で、君と再び巡り会うことができるのなら
その時には、君に伝えたかった言葉を届ける
冬の東京の夜に、淡い祈りをかけて
僕はただ、冷たい星空を見上げていた